「できない」の壁を10分で越えた日 —— 20mで足がついてしまう生徒さんのお話

今回は、スイミングスクールでクロールを練習している小学校低学年の生徒さんのレッスンについてお話しします。
この生徒さんは、どうしても20mのところで足がついてしまい、少しずつ自信をなくしていました。
最初、顔合わせをした時も自信のなさそうな顔をしていたのが印象的で「20mしか泳げない」ーーと言っていました。
「できない」の裏にある、子どもの本当の気持ち
実は、子どもが「自信がない」と感じているとき、その裏側にはもう少し複雑な気持ちが隠れていることがあります。
親御さんに、できないところを見せたくない。うまくいかない自分の心を守りたい。だからこそ、あえて「できない」という態度をとってしまう——そんな無意識の防衛反応が働いていることがあるのです。本人も気づかないうちに、心が自分を守ろうとしているんですね。
大切なのは、その気持ちをまず理解してあげること。頭ごなしに「もっと頑張れ」と言うのではなく、「できない」の奥にある不安に寄り添うことから、レッスンは始まります。
「できた」という実感を届けるレッスン
そこでピーター先生は、この生徒さんに何よりも「できた」という自信を持ってもらうことを大切に、レッスンメニューを組み立てました。
まずは、いきなりクロールではなく、バタ足などのできる泳ぎから始めていきます。できることなら子どももまずはやってみようと感じますし、この基本の泳ぎに改善点がたくさん見つかることも多いからです。
そのあとにクロールの泳ぎを実際に見せてもらいました。すると、うまくいっていない理由が3つほど、すぐに見えてきました。あとは、そのポイントを一つずつ丁寧にアドバイスしていくだけ。
結果——なんと、10分後にはその生徒さんはクロール25mを泳ぎきることができていました。
「足がつく」どころか、これまで届かなかった距離を、自分の力で泳ぎきりました。
フォームを変えた、3つのポイント
今回、泳ぎがぐんと良くなった鍵は、次の3つでした。
- 水中での姿勢 —— 顔の向きと体がまっすぐ、水に乗る感覚をつかむこと
- 手のひらの使い方 —— 水をしっかりとらえて、前に進む力に変えること
- バタ足の意識 —— 力任せではなく、25mに合ったバタ足の考え方
この3つが変わっただけで、泳ぎはすぐに良いフォームへと変わっていきました。
上達・成長のために大切な、2つのこと
子どもが運動を上達し、成長していくためには、大切なことが2つあると考えています。
一つは、正しい練習をすること。そしてもう一つは、その子に今、必要な練習をすることです。
どんなに一生懸命でも、方向がずれていればなかなか結果にはつながりません。逆に、その子にぴったり合ったポイントを一つ変えるだけで、今回のように10分で動きが変わることが良く起こります。
泳ぎきったあとの、誇らしい笑顔
25mを泳ぎきったときの生徒さんの、あの嬉しそうな顔——今でも心に響いています。
プールサイドでは、お母さんに向かって「泳げたよ!」と、自慢げに泳ぎを見せている姿も。ほんの少し前まで自信をなくしていたとは思えないほど、いきいきとした表情でした。その光景は、見ているこちらまで思わず笑顔になるほど微笑ましいものでした。
さらに嬉しいことに、その日ご帰宅されたあと、お母さまからこんな感想をいただきました。「次のスイミングスクールのテストが、すごく楽しみになったと子どもが言っていました」と。
「できない」で止まっていた気持ちが、「次が楽しみ」へと変わった——これほど嬉しい変化はありません。
これからも、自信を取り戻す子どもたちを
運動を通して自信を取り戻していく子どもたちを、これからもっと増やしていけたら。それが私の願いです。
たった一つのきっかけで、子どもの世界はこんなにも大きく変わります。同じように「もう少しで泳げそうなのに」と悩んでいるお子さんがいたら、ぜひ一度ご相談ください。その子に必要な“あと一歩”を、一緒に見つけていきます。
25mを攻略!3000人指導のプロが教える個別水泳教室|愛知名古屋




